■2023/08/19 パーツ価格修正。パーツ価格が全体的に値上がりしました。
(≡ΦωΦ≡) こんにちは、猫のアニキです。
今回は地磯のリール選び第3段。
ダイワリールについてです。
過去の記事を読んだ方はもうご存じの通り、技術的なことはあまり知識が無いので実際見て、使ってどうだったか?という視点で書きます。
リールの使用感については完全に僕の主観です。
感じ方には個人差あり、組み合わせるタックルによっても異なります。
簡単な実験も行いましたが、リールの個体差や使用環境によって同じ結果が出ないことがあります。
商品情報などは慎重にチェックしたつもりですが漏れがあるかもしれません。
またメーカー側で事前の告知なく仕様変更されることもあるためリールやパーツ購入、改造の際は自己責任でよろしくお願いします。
※上記と似たようなお願いを記事内で何度か書いているのでうっとおしいと思いますがご容赦ください。
- 今まで使った機種と主なスペック(3500~4000番)
- ダイワの3500番、4000番のリールは地磯青物用としてアリ?
- 今まで使った機種と主なスペック(4500番~)
- ダイワのリール(4500、5000番)は地磯でも使えるリールか?
- ダイワの「最大ドラグ力」とは?
- 16キャタリナ5000、12キャタリナ4500、16ブラスト4500、BG4500を分解してみた!
- 16キャタリナと12キャタリナはほぼ同じリール!?
- 16ブラスト4500とBG4500の違いは何?
- ボールベアリングの重要性
- 他にもある互換性のあるパーツ
- 今後のメインリールについて告知事項
- まとめ
- 今後の記事について
今まで使った機種と主なスペック(3500~4000番)
今まで使ったダイワリールは多いので3500番と4000番はまとめて駆け足で紹介します。
BG3500H、ヴァデル4000H、13ブラスト4020PE-SH、16ブラスト4000H
【BG3500Hの主なスペック】
自重:400g
ギア比:5.7:1
最大ドラグ:8kg
巻取長さ:97cm
ハンドル長:65mm
PE糸巻量(号-m):2-300、3-200
BGを買うかどうかで迷う1つの要因はベイルアーム付け根の部分でPEラインを傷つけないか?ってところじゃないかな?
僕は基本的にPE2号を使うことが多いんだけど、PE2号で不具合を感じたことは無い。
ハンドルがネジ込み式ではないので使用中緩まないか?
これについてはハンドルを固定するネジに歯付き座金(ハンドルワッシャー)の効果なのか今のところ緩んだことは1度もない。
昔使っていた12クレストの4000Hはよく緩んでいたのでBGは何かしらの改善されたのかも。
気になるガタ付きもないけど壊れるまで使い倒したことがないので耐久性は分かりません。
マグシールド非搭載なので防水性能は落ちる。
マグシールドが苦手な僕としてはありがたいけどね。
もう少しベイルアームが太いほうがかっこいいのになぁ...
【ヴァデル4000の主なスペック】
自重:415g
ギア比:4.9:1
最大ドラグ:8kg
巻取長さ:87cm
ハンドル長:65mm
PE糸巻量(号-m):2.5-300、3-250
ハンドルはBGと同じ共回り式だけどマグシールド搭載でコスパが高いと思っていたヴァデル。
しかしドラグがUTDのためドラグ性能は後発のBGより低くなってしまった。
12キャタリナのUTDは優秀なんだけどワッシャー素材の違いで13ブラスト、11カルディア、ヴァデルのUTDは使用しているうちに初動の固着がひどくなる。
※ドラグワッシャーが12キャタリナは1枚800円するのに対し13ブラストは1枚200円で4倍の価格差。ちなみにワッシャー形状の違いで流用はおそらく不可能。
ドラグの固着で困る場合はシマノのドラググリスに塗り替えてやると断然よくなるよ。
※くれぐれもチューニングは自己責任で。
※ちなみにダイワのUTD専用グリスは何度塗ってもすぐダメになる。
【13ブラスト4020PE-SHの主なスペック】
自重:425g
ギア比:6.2:1
最大ドラグ:8kg
巻取長さ:110cm
ハンドル長:65mm
PE糸巻量(号-m):1.5-250、2-200
ショアジギングを始めたころは13バイオマスターSW4000XGと同じくらいよく使ったリールです。
予備スプールもいっぱい買ったなぁ。
ヴァデルと同じでドラグが固着するのでシマノのドラググリスを塗っていました。
このリールは僕のミスで分解中にメインギアを壊してしまった。
(≡˘・ω・˘≡) ヤッチマッタ
【16ブラスト4000Hの主なスペック】
自重:415g
ギア比:5.7:1
最大ドラグ:8kg
巻取長さ:101cm
ハンドル長:65mm
PE糸巻量(号-m):2.5-300、3-250
この中では一番性能の良さを感じるけれど、おすすめするかというと微妙。
僕はBGで十分だと感じる。
もしこの大きさでブラストを検討する場合、メーカーの話では16ブラスト4000番より18ブラストLT6000番の方が強度が高いらしい。
※ブラストLTの6000番は従来の4000番相当のボディサイズなのでさらに大きい16ブラスト(無印)4500番のほうが強度に優れるとのこと。
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2020/08/12 追記
行きつけの釣具店で中古品だけど18ブラストLT6000Dと16ブラスト4000H実物を触り比べてみた。
測定したわけではないけれどドラグ値が最大12kg(16ブラスト4000Hの1.5倍)というのはやや疑問を感じたので気になる方は実際に釣具店で触ってみた方がよいかもしれない。
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【18ブラストLT6000D-Hの主なスペック】※参考までに
自重:370g
ギア比:5.7:1
最大ドラグ:12kg
巻取長さ:101cm
ハンドル長:65mm
PE糸巻量(号-m):3-300、4-220
ダイワの3500番、4000番のリールは地磯青物用としてアリ?
絶対とは言わないけれど、あえて言うならナシ。
これはキャタリナの4000番も例外ではなくナシです。
※ソルティガは使ったことが無いのでわかりません。
弱点は巻き上げ力の低さ!?
これは13ブラスト4020PE-SH、16ブラスト4000Hと13バイオマスターSW 4000XG、スフェロスSW 5000HGを比較していた時に気づいたことなんだけど、ハンドルの長さや巻上長がほぼ同じにも関わらず水深のある場所や潮流の早い場所などリールへの負荷が増すほどダイワリールの方が巻きが重い。
ノーマルギアを使えば楽にはなるんだけど、4000番でノーマルギアは1回転の巻上長が少なすぎる。
昨年僕の友人も同じ経験をしており、それ以来12キャタリナ4000Hはライトショアジギング用にして、僕が譲った12キャタリナ4500をショアジギング用にしている。
上記はあくまでも僕が試した機種の話であり、他の機種や番手でも同じことが言えるかわかりません。
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今まで使った機種と主なスペック(4500番~)
ここから先は4500番以上のリールについて紹介します。
ここからは長い話になるよ。
(≡ΦωΦ≡)
BG4500
【BG4500の主なスペック】※ノブはゴメクサス
自重:610g
ギア比:4.9:1
最大ドラグ:10kg
巻取長さ:94cm ※5000番スプール装着時はおそらく104cm
ハンドル長:75mm
PE糸巻量(号-m):3-400、4-300
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■2022/05/29 2年半使った感想記事をアップしました。
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このリールで釣った最高サイズは昨年のブリ91cm。
かなり元気なブリだったけど強度的には全く不安を感じなかった。
ハンドルがねじ込み式ではないけれど、3500Hと同じく今のところ実釣で緩んだことはなく、今のところガタ付きも無い。
ドラグはATDで初動の固着感を感じないのも良い。
僕はノーマルギアがよいので4500番になるけれど、スプールの大きさ(直径)は5000番が好み。
ラインナップに5000番のノーマルギアがあればなぁ...
ちなみにBG4500Hも使ったことがあるんだけど、ハイギアモデルは水深のある場所や潮流の早い場所でジグを使う時に疲れるので候補から外した。
ハイギアが疲れるというのはBGに限らずキャタリナやブラストも同じ。
ただし痩せ型で体力の無い僕と、僕よりさらに体力の無い友人の話だけどね。
ノーマルギアはハンドル1回転の巻上長が少ない分、たくさん巻かなければいけないので疲れないか?という疑問が湧くかもしれないけれど、僕の場合はノーマルギアの方が断然疲れない。
ただ、アングラーによって求めるルアーアクション、シャクリのリズムやルアースピードが異なるため一概にノーマルギアが良いとは言えません。
ジグをほとんど使わずプラグオンリーという場合はハイギアの方が使いやすいと思う。
16ブラスト4500、5000H
【16ブラスト4500の主なスペック】
自重:620g
ギア比:4.9:1
最大ドラグ:15kg
巻取長さ:94cm ※5000番スプール装着時はおそらく104cm
ハンドル長:75mm
PE糸巻量(号-m):3-400、4-300
【16ブラスト5000Hの主なスペック】
自重:630g
ギア比:5.7:1
最大ドラグ:15kg
巻取長さ:120cm
ハンドル長:75mm
PE糸巻量(号-m):4-400、5-300
僕が現在地磯のメインにしているリールがこれ。
過去の記事にも書いたけれど、16ブラストの5000番にはノーマルギアが存在しないため4500のノーマルギアボディに5000番のスプールをセットしている。
その結果、巻きの軽さはほぼ同じまま巻取長さが10cmアップするのでジグもプラグも使いやすい。
比較のため巻取長さの近い4500のハイギアも使ってみたけれどノーマルギア+5000番スプールの方が断然巻きが楽。
ドラグについてはメーカーの話によるとATD且つ最大ドラグが同じでも16キャタリナのドラグの方が若干マイルド(高性能)らしい。
実際にラインを手で引っ張って比べてみたけれど僕が鈍感なのか体感はできなかった。
※ドラグについての詳細は記事の後半をご覧ください。
16ブラスト4500、5000の不満な点はベイルアームを起こしたり倒したりするときのバネの力が弱いこと。
例えばルアーをキャストして着水と同時にベイルアームを起こそうとした場合、タイミングが早すぎるとルアーの重みにバネの力が負けてしまいベイルアームが倒しきれないで止まってしまう。
当然そのままではラインが巻けないので貴重なバイトチャンスを逃してしまうかもしれない。
BG4500やキャタリナ4500は滅多にそのようなことが発生しないので16ブラストの持病なのだろうか?
※BGのバネもブラストと同じようだけどBGはなぜかその症状が出ない。解決策は記事の後半をご覧ください。
12キャタリナ4500
【12キャタリナ4500の主なスペック】※ボディは5000と共通
自重:575g
ギア比:4.9:1
最大ドラグ:15kg
巻取長さ:94cm ※5000番スプール装着時は104cm
ハンドル長:75mm
PE糸巻量(号-m):3-400、4-300
昨年107cmのブリを釣った時のリールで、現在のオーナーは友人。
もともと友人は重いリールは疲れるということで14カルディアを使っていたんだけど、何度もカンパチに叩きのめされた結果、強度上げるため12キャタリナ4000Hに変更。
最初はご満悦だったんだけどやはり負荷がかかったとき巻きが重いことに悩んでいた。
※ロッドとの相性のせいだと思ってロッドを何度か変更してみたけど改善せず。
その後、僕の使っていた12キャタリナ4500を試しに使ったら自重はアップしても巻きの軽いほうが体力的に楽だったということで譲渡(お買い上げw)。
さらにその後、5000番のスプールを追加した。
※完全に僕の真似ですw
型落ちモデルなので今買うとすれば中古品だけど、12キャタリナは無負荷状態でも巻きが重くなる個体がありリコール対象となったので購入の際は注意が必要。
リコール対象部分の不具合であればダイワが無償修理してくれる。
ただし無償修理の対象かどうかは一旦メーカーに送らなければならないので詳細はメーカーへ相談してください。
※友人の12キャタリナ4000Hが負荷によって巻きが重くなるのはリコールと無関係。
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16キャタリナ5000
【16キャタリナ5000の主なスペック】※ボディは4500と共通
自重:605g
ギア比:4.9:1
最大ドラグ:15kg
巻取長さ:104cm
ハンドル長:75mm
PE糸巻量(号-m):4-400、5-300
あまり使わなかったので大きな魚はヒットさせていない。
12キャタリナ4500、5000と使い比べてみたけれど普通に使っているだけでは性能差は感じない。
また、ドラグ性能についても12キャタリナのUTDがかなり優秀だったので16キャタリナがATDになったといってもブラストの時のような感動はない。
16キャタリナはラインローラーのベアリングにもマグシールドが搭載された。
ベアリングの防水性能はアップしたのかもしれないけれど、マグシールドのせいでラインローラーに注油できなくなったのが個人的に残念。
ダイワのリール(4500、5000番)は地磯でも使えるリールか?
シマノリールの時と同じになるけど、リールの種類と番手をターゲットにうまく合わせれば使える。
その際、僕が重要と考えているのは実用ドラグ。
ドラグを基準とした場合のターゲットとサイズ
【一般的な地磯】
実用ドラグ5kg:90cm台のブリ、70cm未満のカンパチ
実用ドラグ7kg:メーターオーバーのブリ。※80cm台のカンパチ
実用ドラグ9kg:かなりの大物 (;≡ΦωΦ) タブン
【根の多い地磯】※ラインをほとんど出せない地磯
実用ドラグ5kg:80cm未満のハマチ、60cm未満のカンパチ
実用ドラグ7kg:1mまでのブリ。80cm未満のカンパチ
実用ドラグ9kg:メーターオーバーのブリ。※80cm台のカンパチ
※印は釣ったことが無いので予想です。
僕の場合、足場の悪い地磯でのドラグ設定は通常5~6kgくらい。
それ以上にする場合は大物がヒットしたとき落水の可能性が高まるのでケースバイケースで立ち位置を変える。
ただし5、6kgでも安全という意味ではないから油断禁物。
おすすめの地磯タックルについてはこちらの記事もご覧ください。
ダイワの「最大ドラグ力」とは?
でもダイワのHPには最大ドラグ力しか書かれていない。
前回の記事で、シマノリールの最大ドラグとは素手でドラグノブを強く締めたくらいでは出せない数値であり、ラインを規定量巻いて強くドラグを締めた場合は実用ドラグくらいになるって話をしたね。
これに対してダイワの最大ドラグ力の定義をメーカーに聞いたところ、
「スプールのライン量が少ない状態でドラグを目一杯締めた場合のドラグ力」
らしい。
実際に16ブラストの4500(最大15kg)にラインを一杯巻いた状態ではドラグを素手で強く締めても
11.5~12kgくらいだった。
※ただ、前回の記事で言ったシマノのスフェロスSW 5000HG(最大10kg)が最大ドラグの約半分(5.5kg)しか出なかったことを考えると16ブラスト4500の結果は高い数値と言える。
スプールのライン量が少ないほどドラグ力が上がる仕組みについては前回のシマノの記事を見てください。
スプールのライン量の違いでドラグがどれくらい変わるか測ってみた!
百聞は一見に如かずということで実際に16ブラスト4500で実験してみた。
使ったのはボウズのドラグチェッカー(15kg)
①スプールにラインを巻いた状態でドラグを8kgに設定。
②ドラグはそのまま、スプールのライン量をギリギリまで減らした状態で再度測定してみると...
なんと1.5倍の12kgにアップ!
ちなみに12kgでもドラグの固着感は無い。
さすがにラインローラーを支えているアームレバーと、それを支えるローターのアーム部分は負荷が増すと徐々に内側へたわんできたが、とりあえず今回の実験で壊れる気配はなかった。
※このたわみはBG4500も、16キャタリナ4500のローターも見た目の印象ではほぼ同じ量たわんでいた。
実際の釣りでラインを全部引き出されるようなことはなかなか無いと思うけれど、水深のある場所でジグをフルキャストし、ボトムでヒットした場合や、潮流の早い場所でルアーが流されたところでヒットした場合はかなりラインが出ていると思うからドラグ力の上昇によるラインブレイクやロッド破損には注意したほうがよさそう。
また、足元まで寄せた場合、魚は弱っているかもしれないけれどドラグ力も下がっているからカンパチやヒラマサの場合は足元へ潜られないよう状況に合わせたドラグの微調整が必要かもしれない。
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ダイワリールはドラグの締め過ぎに注意
ところで先ほどの実験結果を見てふと思うことがある。
イニシャルのドラグ8kgなのがスプールのライン量が減ることで12kg(1.5倍)まで上がるということは、ドラグを目一杯の11.5~12kgにしていたらラインが減ったときはカタログ値の最大15kgを超えるのではないか?
仮に実験通り1.5倍上昇するとすれば17~18kgになる。
気になって測定してみたんだけど、スプールのラインが少ない状態では15kgを超えてしまった。
残念ながら持っているドラグチェッカーの測定範囲がMAX15kgなのでそれ以上は測定不可能。
(リールが壊れても嫌だしw)
このことについてもメーカーに聞いてみたんだけど、設計上はノブを強く締めて使えるだけのボディ強度は持たせてあるらしい。
ただ、常時MAXドラグで使い続けるのはリール各部の寿命を縮めてしまうので普段はMAXより30~50パーセント落として使うことを勧められた。
BG4500のドラグ値を測定したらまさかの結果
以前、地磯カンパチに使うリールについてメーカーにアドバイスを求めたときこう言われた。
「BG4500の最大ドラグは10kgなので、6kgくらいで使うのであれば大丈夫だと思いますが、7kg~8kgで使うのは難しいかもしれません」
※ここで言う「難しい」とは、スプールのライン量によっては希望のドラグ値に達しないという意味だと思っているが、もしかするとリール全体の耐久性の問題もあるのかもしれない。
ダイワの最大ドラグの定義を考えればこの話は納得がいく。
最大ドラグ10kgのシマノ スフェロスSW 5000HGの実用ドラグが5kgなのでBGもおそらくそのくらいなんだろうと思って何気なく測ってみたら、
11kg!!
Σ(ノΦωΦ≡;)ノ エーーーーーーーッ
ラインを一杯巻いているのにカタログ値超えた!
こんなことってある!?
でも、確かにBGのドラグを締めた状態でスプールを手で回したらメチャクチャ固い。
念のため釣具屋に行って展示品のスフェロスSWとBGのスプールを手で回してみたんだけど、やはりBGの方が明らかに固い。
どうやら僕のスフェロスとBGが壊れているわけではないみたい。
この結果をメーカーに伝えたところ、対応してくれたオペレータさんもちょっと予想外の様子だったけれど、(ドラグの実測値がどうあれ)ドラグノブを一杯まで締めた状態で使ってもリール本体は耐えるように設計してあるとのこと。
ただ、ブラストにしてもBGにしてもリールの寿命に影響するので普段はMAXから30~50%落としての使用がおすすめということだった。
メーカーの回答について反論する気は無いんだけど、これほど予想外のことが起こるなら他にもまだあるんじゃないか?
リールの中は一体どうなっているのか比較してみたい。
カタログ値では最大ドラグが1.5倍も違う16ブラストとBGが実際のドラグ値は僅差だったというのがすごく気になる。
そして12キャタリナと16キャタリナがどれくらい違うのかも気になる!
(≡ΦωΦ≡)ウズウズ
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16キャタリナ5000、12キャタリナ4500、16ブラスト4500、BG4500を分解してみた!
案の定?野良猫的な衝動に駆られ、休日返上で分解しましたw
しかしここから先は今まで以上に注意して欲しいことがあります。
今回4つのリールを分解した結果、
「〇〇と〇〇は互換性あり(移植可能)」
とか、
「〇〇と〇〇は互換性無し(移植不可能)」
などの文言が出てきますが、あくまでも目視のみで比較した印象や取付可能(不可能)だったというものであり、実釣での検証や強度テストは一切行っていません。
パーツ名や部品コード、価格は間違いが無いよう慎重にチェックしたつもりですが間違いがあるかもしれません。リールやパーツを購入する際はSLPのHP、釣具店などで再確認をお願いします。
また、この記事を参考にリールを分解することで不具合が起こっても一切責任は取れません。
ダイワの説明書には「ボディ」と「ローター」を分解してのメンテナンスはおやめくださいと書かれてあるので分解するとメーカーの保証期間中でも保証が受けられなくなると思いますし、場合によってはサポートが受けられなくなるかもしれません。
さらにもう1つ重要なことがあります。
ダイワのリールは取り寄せ不可能なパーツがいくつもあります。
例えば、16、12キャタリナや16ブラストはリールボディ、マグシールド、ローター、メインシャフト、ピニオン、ドライブギアなどのパーツが修理専用であり、リール本体をメーカーに送らなければなりません。
※修理専用パーツはSLPのHPの展開図、パーツ一覧で確認可能
上記パーツ以外にも機種によってワンウェイクラッチ、ベイルアーム、ボディカバーなどが修理専用になっています。
※2020年8月8日時点
この記事を見て改造前提でリールを購入される場合、後に流用パーツを購入する時になってはじめて取り寄せ不可能なことに気付くといったトラブルを防ぐため、あらかじめ必要なパーツが単体購入(取り寄せ)可能かSLPのHPでご確認いただくか、ヤフオクや中古販売店で手に入るかなどの事前確認をお願いします。
リール分解について僕なりの注意点は下の記事にまとめたのでご興味のある方はご覧ください。
ドラグノブの比較
まず、BGは明らかに他との互換性無し。
16キャタリナと16ブラストは同じ。
12キャタリナは色違いで形は一見同じに見えるんだけど、スプールに収まる側の黒く丸い部分の径が大きいため16キャタリナ、16ブラストとの互換性は無い。
※2020/08/14追記 16キャタリナと16ブラストのノブは同じ。12キャタリナのドラグノブは上記で述べたように一部の寸法が異なりますが、互換性はあるようです。確認不足で誠に申し訳ありませんでした。
スプール取付部の比較
メインシャフトとスプール固定パーツ(スプールメタル)のシルエットを分かりやすくするため少し暗い画像にしてみた。
ここで分かるのは、
BGは他との互換性無し。
16キャタリナと16ブラストは同じに見える。
念のため16ブラストのスプールを16キャタリナに装着し、ラインを少し巻いてみたが問題は無い様子。
意外にも16キャタリナと12キャタリナはメインシャフトの互換性無し。
※2020/08/14追記 16キャタリナと12キャタリナのスプール取付部はメインシャフト先端の形状が若干異なりますが互換性があるようです。そのため16ブラストとも互換性があると思います。確認不足で誠に申し訳ありませんでした。
スプール本体の比較
※16キャタリナは5000番、それ以外は4500番なのでスプール外径が異なります。
やはり例外なくBGは形が違う。
次に画像ではわかりにくいが、16キャタリナと12キャタリナは形が非常に似ている。
ただしメインシャフトの違いでスプールを付けることができないから断言はできない。
※2020/08/14追記 16キャタリナと12キャタリナのスプールはお互いに取付可能でした。そのため16ブラストとも互換性があると思います。確認不足で誠に申し訳ありませんでした。
16ブラストはスプール中央付近に勾配が付いているのとその周辺の加工寸法がキャタリナとは異なる。
ただ、先に述べたように16ブラストのスプールは16キャタリナに装着できたし、ラインもきちんと巻けた。
形が異なるところはおそらくスプールメタルに直接触れない(装着には影響しない)部分なんだろうね。
文章だとわかりにくいかもしれないからスプール中央部分の断面図(イメージ)を描いてみたよ。
見た目だけで言えば車のホイールのオフセットの違いのような感じかな?
また、オフセットの違いが理由かはわからないけれどスプールの高さ調整ワッシャー(スプールワッシャー)の枚数がキャタリナは2枚なのに対し16ブラストは1枚だった。
16、12キャタリナ、16ブラストのスプール互換性 ※2020/08/14追加検証報告
先日アマゾンでRCS(リアルカスタムシステム)のカスタムスプールを見ていたところ、使用可能機種に
12キャタリナ,16キャタリナ:4500・5000...
と書かれてあった。
そんなバカな! Σ(≡ΦωΦ≡ノ)ノ
12キャタリナ4500のスプールは16キャタリナ5000には付かなかったのに...
間違っていたらマズイと思い、急遽友人宅へ行って再確認しました。
そしたら...
付きました。(;≡꒪ω꒪)...
ドラグノブやメインシャフトの寸法、形状にに若干の違いはありますが、互換性はあるようです。
ということは16ブラスト4500、5000とも互換性があるということになりそうです。
前回、16キャタリナに12キャタリナのスプールが入らなかったのはドラグ内のメタルパーツ(ドラグラチェット、ドラグディスクワッシャー)の穴の位置がたまたまズレていたためだと思います。
僕のミスで申し訳ありませんでした。今後はもっと慎重に確認します。
ドラグワッシャーの比較
黒いのがドラグワッシャー。
上から3番目にあるツメの付いた金属のワッシャーはドラグリップワッシャー。
BGだけドラグリップワッシャーのツメの数が2個なんだけど、その分厚みがあるので強度的には問題無いのだと思う。
※各金属ワッシャーについている黒い輪っか状の汚れは汚れたドラググリスです。ATDの純正ドラググリスは市販されていないらしいので注意が必要。グリスが古くなったり汚れたらドラグワッシャーごとの交換になる。
※上は16ブラスト4500、4500H、5000H専用のダイワ純正ドラグワッシャー(部品コード:144221)
16キャタリナと12キャタリナのワッシャー素材は見たところ同じ。
触った感じはちょっと硬いカーボンディスクのよう。
16ブラストとBGのワッシャー素材も見たところ同じ。
ただしこちらはカーボンの網目がキャタリナより荒く、少し柔らかく、厚みはキャタリナの約2倍ある。
ここまで厚さが違うとスプール側はどうなっているのだろうとのぞいてみたらやはり16、12キャタリナと16ブラスト、BGとでは明らかに寸法(深さ)が違っていた。
この深さの違いが先に述べたスプール内側の加工寸法(オフセット)に影響したのかもしれないね。
以前ドラグについてメーカーに問い合わせた時、
「最大ドラグ力が同じでも16ブラストより16キャタリナの方がドラグの効きが滑らか」
と言われたけれど、その理由はワッシャーの違いなのかもしれない。
同じATDなのになんでワッシャーが違うんだろう?
ATDの16キャタリナとUTDの12キャタリナのワッシャーが同じ(に見える)なのも不思議。
ドラグワッシャーの価格も違っていて、
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
・16キャタリナ:3枚セットで¥3,630円 (税込、Φ26.6mm)
・12キャタリナ:1枚あたり¥990円 (税込、Φ26.4mm)
・16ブラスト:3枚セットで¥2,970円 (税込、Φ26.4mm)
・16BG:3枚セットで¥2,970円 (税込、Φ26mm)
※( )カッコ内のΦmmはワッシャー外径の実測値
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
ドラグワッシャーの径はBGが若干小さいけれど、あとの3機種はほぼ同じ。
もしかしてBGのドラグ実測値(11kg)がブラスト(11.5~12kg)よりほんの少し低かったのはワッシャー径の差なのかな?
だったら16ブラストのワッシャーを移植すればよいのでは?と思ったけれど、スプール内もワッシャーに合わせて微妙に寸法が違っていた。
16ブラストのワッシャーがBGに入ることは入るんだけど、寸法がキツキツでスプール内の壁面にワッシャーが強く当たってしまうので(スプールと共回りによる)ドラグ値の低下を招くのでは?と不安になり断念した。
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ハンドル、ノブの比較
※BGは左端にキャップを装着した状態
BGは完全に互換性無し。
BG以外の3機種は若干のデザイン違いや色合いの違いはあるけれどそれぞれ違和感なく取り付けできた。
ところが驚くほど価格差がある。
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
・16キャタリナのハンドル(ノブ無し):¥19,360円(税込)
・12キャタリナのハンドル(ノブ無し):¥21,340円(税込)
・16ブラストのハンドル(ノブ無し):¥10,340円(税込)
・(参考に)BGのハンドル(ノブ付き):¥5,500円(税込)
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
何がこれほど違うのか見比べてみたけれど...
もうね、
3つとも同じ価格でいいんじゃないの?
っていうくらい同じに見えるよ (≡ΦωΦ≡;)
重量も測ってみたけれど3つともほぼ同じ。
16キャタリナのハンドル根元部分に穴あけ加工してある以外は色が多少違うくらいでそれ以上の差はわかりませんでした。
キャタリナのハンドルが高いのか、それともブラストのハンドルが安いのか?
それに対してノブは3つとも同じ価格だけどついでにバラしてみた。
価格同様に構成パーツも同じで、左からノブ本体、ワッシャー1枚、カラー(樹脂)1個、ベアリング1個、ネジ1本、キャップのカラーとキャップが各1個。
16キャタリナ5000と12キャタリナ4500のボディ内部比較
※メインシャフトとピニオンは残した状態
んー、
「どちらも全く同じに見える」という言葉以外何も出ない。
(≡ΦωΦ≡)=(≡ΦωΦ≡) オナジ
16ブラスト4500とBG4500のボディ内部比較
※メインギアを抜くためメインシャフトとピニオンを外した状態。
16ブラストとBGの間にもマグシールドの有無を除けば両者にこれといった違いは見当たらない。
メインギア(ドライブギア)の比較
この4機種のギアを並べた画像ってなかなか無いかもね。
※ギアの後ろにあるのは撮影のために使った洗濯ハサミ。
※16ブラストのギアが白っぽいのはカメラのフラッシュのせいです。
過去の記事でも書いたけれど、16ブラストとBGのギアはデカい。
それでも素材の違いでキャタリナの方が強度が高いらしい。
予想はしていたけれど16ブラストとBGのギアはハンドル差し込み部分の違いを除けば同じだった。
・・・ん!これは?
16キャタリナと12キャタリナはほぼ同じリール!?
16キャタリナと12キャタリナのメインギアがなぜ同じ大きさ⁉
Σ(ノΦωΦ≡;)ノナゼ!?
だってダイワのHPには、
*****************************************
■ハイパーデジギア
ドライブギア素材にジュラルミンの1.6倍の強度を持つC6191を採用し、さらにひとまわり大口径化したことで強度・耐久性が飛躍的に向上。(以下省略)
*****************************************
って書いてあるじゃん!
このことについてメーカーに聞いてみたところ、
オペレーターの方も即答できず、技術部だか開発部?の方に確認してもらった。
そしてその回答は、
「大口径化したのは12キャタリナに対してではなく07キャタリナに対してでした」
(≡ΦωΦ≡;)…
「16キャタリナは12キャタリナのマイナーチェンジのようなもので、ラインローラーのベアリングをマグシールドにしたことで防水性と防塵性が向上しました」
「ちなみに15ソルティガも10ソルティガのマイナーチェンジ。20ソルティガは大幅な変更がされたのでフルモデルチェンジのようなイメージになります」
とのこと。
僕なりにまとめると、性能面から見た場合16キャタリナと12キャタリナの大きな違いは、
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
①UTDからATDに変更された
②ラインローラーのベアリングがマグシールドベアリングに変更された
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
この2点かな?
しかし、12キャタリナのUTDはかなり優秀だったので僕としては①の変更点はあって無いようなもの。
しかも②のマグシールドはメンテナンス性が悪化するのでいらない。
ここでキャタリナに対する野良猫アニキ的な結論!
12キャタリナと16キャタリナの間には、僕にとってメリットと感じる性能差が無く、むしろマグシールド搭載箇所が少ない分12キャタリナの方が僕好みのリールだった。
(;≡꒪ω꒪)ガーン
16ブラスト4500とBG4500の違いは何?
キャタリナについては少しショックだったけど、今となってはメインリールを16ブラストにしているので「ま、いっか」という感じ。
それより気になるのは16ブラスト4500とBG4500の違い。
ここまでの分解や検証で分かっていることは、
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
・16ブラスト4500とBG4500のドラグ(実測値)は大差なし
・ドラグワッシャーの素材がおそらく同じでサイズもほぼ同じ
・ボディの構造が同じ
・スプールの互換性無し
・各ギアの素材と大きさが同じ
※もともと分かっていたこと
・マグシールド有無の違い
・ハンドルの互換性無し
・ベイルアームの形状の違い
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
これって所有感や見た目ではなく、あくまでも道具として見るなら価格ほどの性能差は無いと思っていいんじゃない?
もしそうだとしたらカンパチ狙いのメインリールはBGでもよいのではないか?
核心に迫るためさらに比較を続けてみる。
メインシャフトの比較
カンパチにも使うなら気になるのはメインシャフトの強度なんだけど、シャフト径は同じなので16ブラストとBGでの強度差は無いように見える。
ただ、スプールを止める台(スプールメタル)の固定方法が大きく異なる。
16ブラストは金属性のピンを使ってスプールメタルを固定。
※16キャタリナと12キャタリナもこの方法。
対してBGはシャフトを削って作られたわずかな段差でメインシャフトワッシャーを固定する。
見た目だけで評価するならBGの方がシンプルすぎて耐久性にやや不安を感じるけれど、今までここが壊れたって話は聞いたことが無いので意外と大丈夫なのだろうか?
次にスプールの強度について。
負荷の分散という観点からスプールとシャフト間にスプールメタルがある分16ブラストの方が強度に優れるかな?と思ったんだけど、BG4500のスプールにはなんと!ボールベアリングが内蔵されている。
※BG3500、4000番のボールベアリングはスプールの下に付いているみたい。
ボールベアリングは接触面積の確保目的ではなく回転をスムーズに行うためだろうけどアルミのスプールに直接メインシャフトが接触するよりは安心感がある。
もしかしたら16ブラストのメインシャフトやスプールメタル、ピンをBGへ移植すれば16ブラストや16キャタリナのスプール、ドラグノブが使えるのかな?
見た目的には移植できそうだけど試していません。それをしちゃうとBGのコスト面のメリットが無くなるからねw
ワンウェイクラッチの比較
ワンウェイクラッチとはリールを一方向にのみ回転するようにする、いわば逆転防止装置のこと。
青物の強烈な引きでもローターが逆転しないよう耐えてもらわないといけない重要なパーツ。
16ブラスト4500とBG4500は同じ。キャタリナは大きさが全く異なる。
中にあるステンレスローラーの大きさこそ16ブラスト、BGの方が大きいけれど、ワンウェイクラッチそのものの大きさがここまで違うと強度面の不安を感じる。
まぁ、これも実際大物を掛けてみないとわからないけどね。
ちなみに、キャタリナやブラストの一部、BGの一部にはワンウェイクラッチ以外に逆転防止のストッパーが付いている。
全てを目視確認したわけではないけれど、SLPの分解図を見た限りでは16キャタリナと12キャタリナは全ての番手、16ブラストとBGは4500番以上に付いているみたい。
このストッパーを知っている方はいいんだけど、知らない方には1つ注意して欲しい点がある。
それは何かというと、
「ワンウェイクラッチが壊れてしまった場合、その事に気付くのが遅れる」
※過去、中古の12キャタリナでワンウェイクラッチが壊れているのを気付かずに正常動作品としてヤフオクに出品していた方がいた。
ただしジャークなどでリールの巻きを止める度にカタカタと音がするから違和感はすぐ感じるはずなんだけどね。
シマノリールやペンリールにはこういったパーツがおそらく付いていないと思うので初めてダイワリールを使うと気付くのが遅れるかもしれない。
「あれ?リールがおかしいな!?」
と思って、おもいっきりリールをガチャガチャしないようにね。
ストッパーもしくはストッパーを留めているボディの一部が壊れるか、ストッパーを受け止めるラチェットが壊れるかもしれないよw
ストッパーはあくまでも補助なのでカタカタ言い出したらすぐ修理することをおすすめします。
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16ブラスト4500をマグシールドレス化!
今回16ブラスト4500とBG4500を分解していて気付いたことがある。
それは、BGのパーツ流用で16ブラストをマグシールドレス化できそうだってこと。
上の画像では16ブラストのパーツは2つに見えるけど、実際は4つのパーツで構成されている。
実釣での検証はしていないんだけど、違和感なく組むことができたので多分大丈夫だと思う。(保証はできないけどね)
画像に記載してあるBGのパーツ(部品ナンバー35、37、39)3つを用意し、16ブラストのパーツ(部品ナンバー38、40、41、42)と付け替えればOK。
パーツ代は¥1,320円(税込)
パーツの詳細(部品コードや取付箇所など)は下のリンク(SLPのサイト)で見てください。
16ブラスト4500、5000をキャタリナのようにカチッとさせる方法
先述したとおり16ブラスト4500、5000の気になる点がベイルアームを起こしたり倒したりするときのバネの弱さ。
これが原因でベイルをきちんと倒しきれずキャスト直後にルアー操作が遅れる場合がある。
気になったので16ブラスト4500とBG4500を分解してパーツを見比べてみたんだけど、残念ながらその違いはよくわからなかった。
ちなみにバネを見たい場合はネジ①と②を外してアームレバーとアームレバースプリングカバーを外せば見える。
(①を外すときはバネの力でパーツが勢いよく飛び出すことがあるので注意!)
16キャタリナ5000も同じように取り出してみたところ、
違う点は以下の部分
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
1、①と⑤は形状がやや異なるのと①の方が軸径が細い。
2、キャタリナには⑥のパーツが無い。
3、②のバネのほうが⑦より細く、長く、そしてバネレートが高い。
※ただし長さは使っているうちに縮んで同じくらいになるけどねw
4、②と⑦の太さが違うので③と⑧に開けられた差し込み口の径も違う。
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
④と⑨は同じみたい。
以上。
画像は撮っていないんだけど、③と⑧のパーツを取り付けるアーム側(ボディ側?)の穴の位置が若干異なり、キャタリナの方がバネをより強く押し込む位置になっていた。
なのでキャタリナの方がベイルアームを起こす力が強く、カチッっとしているんだと思う。
で、①、②、③を16ブラストに移植するとシャッキリ感が大幅に増す。
(周辺パーツに負荷をかける改造なので自己責任でお願いします)
下のリンク内のパーツ表で言うと部品番号27、28、29番のパーツ(合計600円税抜)です。
注文する場合はパーツ名と部品コードをメモして最寄りの釣具店で!
SPORT LIFE PLANETS16キャタリナ 4500: スピニングリール:スポーツライフプラネッツ-釣用品のパーツ販売・修理
ただしシャキッと感は増すんだけど、キャタリナのような「カチ!」という歯切れのよい音はしないのが少々残念。
また、③(⑧)の取付位置の違いが影響したのかキャタリナに比べてわずかに効きが弱い印象。
※上の画像左下のスプリングの奥にちょこっと見える穴の位置がキャタリナとは微妙に異なる。
打開策としては①に⑥のパーツを装着することで僅かに力が増すんだけど16、12キャタリナのローターの素材がザイオンという剛性の高い素材なのに対して16ブラストはDS4というザイオンより若干剛性の低い素材らしいのであまり負荷をかけると長い目で見た時耐久性が下がるかもしれない。
BG4500、5000のノブをゴメクサスへ交換したい方へ
ちなみに交換したノブはこれ。
BGのノブをゴメクサスに交換する方法について事前にネットで検索したんだけどあまりヒットしなかったので作業は予想以上に難航した。
特に困ったのは純正ノブシャフトの寸法がわからないこと。
これがわからないと何ミリのドリルを使えばよいか分からない。
苦労の末に抜き取ったBG4500のシャフト(残骸)がこれ。
で、それを元に復元図(予想図)を描いてみた。
とにかく中の構造が分からずドリルでガンガン削ったのでオレンジ色の部分の長さ(7~8mm)は僕の予想です。
左端のカシメ部分の径が6.5mm、オレンジの部分の径が5mmもあるのでゴメクサス用のシャフトを単にネジで留めただけでは緩みそう。
そこで超強力な金属パテでネジ周辺を埋める作業を行いました。
この金属パテは接着力もあるんだけど完全硬化するまでにネジを何度か回していたらきちんとネジを外せる状態で硬化できた。
僕が下手なだけかもしれないけれど、ペンリールのノブ交換よりは面倒だと思っていたほうがよいと思います。
左端のカシメ部分(Φ6.5mm)だけを卓上グラインダーで削り取ってしまう方が楽だったかなぁ...
ボールベアリングの重要性
僕はメンテナンスを怠るとサビてしまう金属製のボールベアリングより、それ自体は錆びることのないカラー(樹脂)の方が好き。
特に海水が侵入するラインローラーの軸受けはカラー(樹脂)の方が良いとさえ思っていた。
ところが、今回ある実験をしたことで考えが変わりました。
16ブラスト4500とBG4500のラインローラーが回っていない!?
ダイワリールで価格を抑えたモデルは、
「ラインローラーの軸受けがボールベアリングではなくカラー(樹脂)」
ということが多い。
実際のところ、シマノであればスフェロスSWのようなエントリーモデルでもボールベアリングが使用されている。
ボールベアリングってそんなに違うの?
と疑問に思って簡単な実験をしてみた。
まず、僕の持っているスフェロスSW5000HGのドラグを目一杯締めて(ドラグ約5.5kg)ラインを引っ張ってみたところボールベアリング内蔵のラインローラーはきちんと回っていた。
お次はダイワ。
僕が使用したリールの中では16キャタリナ5000がカラー(樹脂)+マグシールドボールベアリング。
※12キャタリナはボールベアリング2個だけど、ベアリング1個あたりの厚みは16キャタリナのほうが大きい。
対してブラスト4500とBG4500はカラー(樹脂)のみ。
ボールベアリング搭載の16キャタリナと12キャタリナはドラグ10kgでラインを出してもラインローラーがきちんと回っていた。
ところが、カラー(樹脂)の16ブラスト4500とBG4500を測定したところ、
たった2kgのドラグですらラインローラーはほとんど回っていないことが判明!
※さすがにルアー操作時のような軽い負荷だったら回っているけどね。
ラインローラーが回っていなくてもラインローラーに傷が無いかぎりPEラインが切れることは無いと思う。
でも、青物相手にパワーファイトを繰り返すアングラーだったらこれはちょっと気になるところじゃない?
ここまではっきりした結果が出ると不安なので早速アマゾンでボールベアリングを2個購入。
念のためワッシャーも買おうと思ったんだけど過去に購入したゴメクサスのハンドルノブの付属品にピッタリサイズのワッシャーが入っていたので今回はそれを使うことにした。
上の画像はラインローラーのカラーを2個ともボールベアリングに交換したところ。
右にある2個のワッシャーはラインローラーの上と下に1個ずつ装着。
厚みは0.1mm、0.2mm、0.3mmがあったんだけど、今回は0.1mmを使用した。
ワッシャーを入れた目的はラインローラーを固定する上下のパーツとボールベアリングが直接接触することで油膜切れなどの際にどちらかが摩耗するのでは?という不安があったため。
あくまでも僕の考えであり、ワッシャーを入れなくてもラインローラーとしてきちんと機能はするけどね。
今回はゴメクサスノブの付属品で間に合わせたけれどアマゾンで買おうとしてたやつのリンクを貼っておくので必要な場合は参考にしてください。
ボールベアリングに交換後測定したらドラグ10kgでラインを出してもラインローラーがきちんと回るようになったよ。
(≡bΦωΦ≡) ヨイ♪
他にもある互換性のあるパーツ
あまり需要はないかもしれないけれど他にもいくつか互換性のあるパーツを見つけたので簡単にご紹介。
16キャタリナ5000のローター周りを16ブラスト4500に移植
ボディ、ギア、シャフトの移植はできないけれど、それ以外はかなり互換性がある。
※移植可能でも単体購入(取り寄せ)不可能パーツがあるため注意!
移植したパーツが分かりやすいよう赤と緑の2色のラインで分けてみた。
16キャタリナのローターと16ブラストのアームレバー(必然的にラインローラーとベイルを含む)は互換性が無い(差し込む穴の径が異なる)のでセットで移植しないといけない。
ローターカバーとセットであればローターナットとパッキンも移植できる。
注意点としては16キャタリナ5000のローターナットには別料金でベアリングと樹脂製カラー、ワッシャーが組み込まれているので流用する場合はそれらがセットになる。
詳しく言うと、
上の画像はローターカバーを外したところ。
ローターカバーとセットであれば上の画像の緑色の〇で囲んだ部分(ローターナット、パッキン、カラー、ベアリング、赤色のOリング)がそっくり16ブラストへ移植可能。
もちろん逆も可能。
移植した後、スプールを装着してラインを巻いてみたけれど問題無かった。
ただ、スプールの高さを調整するスプールワッシャーの枚数はボディ+メインシャフト側に依存するようなので、ボディおよびメインシャフトが16ブラストの場合はスプールワッシャーを1枚、16キャタリナの場合はスプールワッシャーを2枚にすること。
BG4500に16ブラスト4500のベイルアームを移植
ラインローラーから上の部分を移植しただけなのですごく簡単。
※両者はラインローラーやアームレバーも互換性があるので一式交換も可能
費用対効果は良くないと思うので移植する理由としてはBGの針金のようなベイルアームがどうしても嫌って場合くらいかな。
逆に16ブラストのベイルアームを破損してしまった時などで見た目を気にしないのであればコストに優れるBGのベイルアームをブラストへ流用っていうのもありかも。
念のため移植した後ラインを巻いてみたけれど位置関係も問題はなかった。
BGと16ブラストには互換性があるけれど、残念ながら16、12キャタリナとの互換性は無い。
16キャタリナ5000のマグシールドベアリングを12キャタリナ4500へ移植
16キャタリナのラインローラーに内蔵されたマグシールドベアリングを12キャタリナへ移植する場合は、画像内の1~4(部品ナンバー31~34)をそっくりそのまま使う。
逆に12キャタリナのボールベアリングを16キャタリナへ移植したい場合は、1はそのまま残して6~10(部品ナンバー29、30、32)を使えばOK。
※16キャタリナのローラーボールベアリング(マグシールド)は単体購入(取り寄せ)不可能パーツ
画像内にも記載したんだけど、1と5はSLPのHPのパーツリストを見ると同じ名前で同じ番号、同じ部品コードになっている。
でも実際リールに付いているローラーワッシャーを見たら厚みが違っていたので注意してください。
ちなみにこのパーツはボディサイズの異なる12キャタリナ4000Hさえ同じ名前、番号、同じ部品コードなんだけど、こちらは直径が全く違っていた。
なのでパーツを注文する時は機種名も伝えないと違う物が届くと思います。
※たぶん釣具屋の店員が機種名を聞いてくると思うけどね。
16キャタリナ5000と12キャタリナ4500はベイルアームやアームレバーも互換性あり。
これも念のためアームレバーとベイルアーム一式を移植した後ラインを巻いてみたけれど、位置関係に問題はなかった。
分解比較の話は以上です。
(≡ΦωΦ≡) オシマイ
今後のメインリールについて告知事項
BGはマグシールドが無いのでメンテナンスがしやすい。
パーツ価格も基本的に16ブラストより安く、しかもそのほとんどが取り寄せ可能。
加えて16ブラストとの性能差は想像していた以上に僅差だった。
これってBGを使う理由として十分なんじゃないか?
ということで、
今後しばらくの間BGをメインリールにします!
\(≡ΦωΦ≡)/ワーイ♪
(ブログのネタ的にも面白そうだしねw)
とりあえず今はBG4500だけど、そのうち5000番のスプールを買い足そうと思います。
僕は既に4500番を購入していたので5000番のスプールを買い足すことになるけれど、5000番のノーマルギヤが欲しいって方には朗報です。
BGのドライブギア+ピニオンセットは取り寄せ可能!
Σ(≡ΦωΦ≡ノ)ノ マヂカ!!
これ、最近たまたま気付きました。
SLPのパーツリストを見ていると、キャタリナやブラストは修理専用(メーカーへ送っての修理となりパーツの取り寄せ不可能)になっているんだけど、BGは修理専用の文字("修")が付いていない!
念のためメーカーへ確認したところ取り寄せ可能ということで間違いないらしい。
ダイワに修理専用部品が多いのはなぜか?
メーカーの意向としては「なるべくメーカーの設計した耐久性、強度、精度で使ってもらうため改造を極力抑制したい」ということらしい。
気持ちはわからないでもないけれど、ほぼ全てのパーツが購入可能でハンドルやスプールの互換性を公開しているシマノのスタイルの方が好きかな。
ただ、改造を抑制したいという割に一部のパーツだけが修理専用になっていて、しかも機種によって修理専用パーツの種類や数に大きくバラつきがあるのが不思議でならない。
もしかすると業者(部品メーカー、製造工場等)間の取引上の問題とか、改造を生業とする業者などが絡んでいるのかな?
まぁともかく、ラインナップにはないBGの5000(ノーマルギア)が欲しい場合は、BG5000Hを購入し、BG4500(ノーマルギア)のドライブギア+ピニオン(税抜3,000円)を単体購入して自分で交換すればOKということになる。
ギア比変更をメーカーに依頼する場合は手数料がかかるけれどギアレシオチューンというサービスもあるよ。
まとめ
この記事を書き始めた時は16ブラストとキャタリナを分解比較した結果、
「意外と16ブラストって使えるリールなのでメインリールに選びました!」
みたいに書こうと思っていたんだけど、BGがまさかのメインリールに返り咲いてしまった。
予想外のことだったのでシマノリールの記事より何倍も手間と時間がかかったけれどすごく楽しかった。
(≡ΦωΦ≡)♪
キャタリナをメインリールに選ばない理由
「なるべくタックルは低価格に抑えたい」
という個人的な願望があるので、16ブラストやBGを贔屓目(ひいきめ)に見たのは間違いない。
ベイルアームを例にすると、BGのベイルアームは問題無く使える上にコスト面も優れるように書いたけれど、強度や剛性面で言えば今回取り上げた4機種の中でキャタリナのタフエアベール(※3500、4000は除く)が一番優れていると思う。
リール選びについてメーカーから受けたアドバイスは、
「リールの耐久性はギアだけでなく、ボディやローター、ハンドル、ドラグ、ベイルアームなどの全てを総合的に見て判断してほしい」
ということだったからね。
そのためパワフルな青物を釣りあげるための道具として見るなら、今回取り上げた中ではキャタリナが一番なのは間違いない。
でも、今回の記事によってダイワリールのエントリーモデルが持つイメージを底上げはできたんじゃないかな?
※BGのイメージが上がり、16ブラストのイメージが下がったかもしれないというツッコミは無しでw
また、地磯釣行が多いのでバッグの中は基本的にギュウギュウ詰め。
その中に高価なリールを押し込むのが不安なのと、地磯までの道中結構な確率でこけそうになるのでやはりキャタリナを持ち込むのは怖い。
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今後の記事について
できれば釣果報告記事が書きたいなぁと思うんだけど、ほとんど釣りに行ってないから釣果が無い(汗)
ほとんど=全く無いわけではないけどね。
釣れなかったけれど発見(というか教訓?)もあったのでそれを書こうかな?
それとも僕が使っているリールメンテナンス用品の紹介でもしようかな?
ライトショアジギングが楽しくなるシーズンだからロッドがいいか...
どちらにするかわからないけれどまた時間があったら是非読んでください。
今日はここまで。
(≡ΦωΦ≡)ノシ ダスビダーニャ