■2023/04/14 ベンチマーク表から生産終了のアピアグランデージXDを削除。MCワークス、オリムピック、シマノ、ゼナック、メジャークラフトの一部のロッドを追加しました。
(≡ΦωΦ≡)こんにちは、猫のアニキです。
今回はヤマガブランクスのブルースナイパーについてです。
ブルースナイパーは使用期間が短かかったのでインプレよりもベンチマークテストが主目的です。
【ヤマガブランクスHP】
ロッドのスペックについては慎重に調べたつもりですが間違っていたり、メーカー側で事前の予告なく仕様変更されているケースがあるので念のためご注意ください。
主なスペックとベンチマーク(測定値)
主なスペックおよびベンチマークの測定値をご紹介。
今回は比較のため一部の生産終了(受注終了)モデルも掲載します。
17ブルースナイパー
【商品紹介】※メーカーHPより
発売から7年が経過し、今なお多くのユーザー様からご支持いただいているブルースナイパーショアジギングシリーズ。
2017年、そのブルースナイパーシリーズがいよいよオールリニューアルいたします。設計を一から見直したブランクには東レ㈱のナノアロイⓇテクノロジーを採用。
キャストフィーリングや操作性においてはより軽快でシャープに、ファイト時においてはその高感度性能により、魚の向きを常に把握しながらアングラー主導のコントロールが可能となり、リフト時は強靭に粘りながらアグレッシブなファイトで魚をより素早く浮かせランディングへと導きます。
近年の対青物用のプラグもより細分化され、ミノーやシンキングプラグ等の台頭が目立ちはじめ、また各フィールド特有のゲームパターンも生まれ日々変化しています。
新生BlueSniper Shore Casting Seriesは常に変化するショアジギングシーンに対応すべく、繊細かつはじきにくいティップと絶対的なバットパワーをYAMAGA Blanksの培ったノウハウを基に、高次元で融合した結晶です。
ショアジギングアングラーが、過酷な状況下で求めるものはなにか…。膨大な数のフィールドテストから導き出された答えが、この新たなBlueSniperに込められています。
17ブルースナイパー 106H Plug Special
【商品説明】メーカーHPより
アングラーの意図した通りにプラグを水面に絡ませ、大物を誘い出し対峙する為のプラグ操作に特化したテクニカルパワーモデル。
910Hとほぼ同等のバットパワーを搭載しつつ、プラグ操作に特化したティップとベリーの繊細さと柔軟さは、前作の遺伝子をしっかりと継承していますが、NANOブランクを搭載することによる操作性・キャストフィールの軽快さは、確かな進化を感じとっていただけます。
4~5Kgクラスの中型青物であっても存分に楽しめるベンドカーブを描きながらも、10Kgクラスの突っ込みを強引に止め、そして浮かせるための粘りと反発力を兼ね備えた懐の深いモデルです。
200mmクラスのダイビングペンシルもストレスなくキャストでき、飛躍的に向上したレスポンス性能により、バラエティーに富んだアクションでセレクティブな大物を誘い出すことが可能です。
また106というレングスに加え、NANOブランクの高感度性能と飛躍的に向上したリフトパワーが、足場の高い荒磯、そして根の激しい瀬際における10kgを超える大型青物との攻防において、さらに大きなアドバンテージとなります。
プラグのみならず130gまでのジグも操る事が可能な、柔と剛を兼ね備えた至極の1本です。
全長:10.6ft
自重:325g
継数:2
適合ルアー:ジグ~130g、プラグ~100g
ドラグ:MAX8kg/45°
適合ライン:MAX#5
ガイドサイズ:10-10-10-12-16-20-25-40
フロントグリップ長:約21.5cm
リール取付位置:約50.2cm
重量バランス:リール取付位置中心より上へ約43.2cm
仕舞寸法:165cm
竿尻:ラバー
価格:58,300 円(税抜価格53,000円)
①ティップ:12.1cm
②バット:1.61cm
17ブルースナイパー 100MH
【商品説明】メーカーHPより
4~5Kgクラスの中型青物をターゲットとしたシリーズの中核モデル。
ジグ、プラグを共に高次元で操るオールマイティモデルとして、使い手を選ばないトータルバランスに長けた設定となっており、フィールドやパターンが絞りにくく、目まぐるしく変化する状況下において抜群のパフォーマンスを発揮します。
ジグであれば80~100g、プラグであれば60g前後が最も操作しやすいパワー設定で、地磯から沖磯までカバーします。
メタルジグを意のままに跳ね上げ、ボトム付近のバイトで魚を強引に引きはがすバットは、NANOブランクの驚異的な復元力によるリフトパワーを与えられ大胆なパワーファイトを可能にし、繰り返し行われたフィールドテストにおいて、プラグを繊細かつ積極的に操作できるティップと最高のバランスで融合されました。
またその高感度性能により常に頭の向きを把握して、アングラーの主導権を確保します。
全長:10ft
自重:307g
継数:2
適合ルアー:ジグ~120g、プラグ~80g
ドラグ:MAX6kg/45°
適合ライン:MAX#4
ガイドサイズ:10-10-10-12-16-20-25-40
フロントグリップ長:約21.5cm
リール取付位置:約49.7cm
重量バランス:リール取付位置中心より上へ約41.3cm
仕舞寸法:157.5cm
竿尻:ラバー
価格:53,900 円(税抜価格49,000円)
①ティップ:11.9cm
②バット:1.95cm
17ブルースナイパー 97MMH
【商品説明】メーカーHPより
MクラスのティップにMHクラスのバットを融合させたチューンドモデル。
100MHよりもさらに軽量化されたブランクにより、ジグ・プラグ共に軽快な操作性能を実現しました。
繊細かつ柔軟に入り込むティップは、ルアー操作に多彩なバリエーションを与えることが可能です。
3~5kgクラスの青物をメインターゲットとしながらも、驚異的な復元力を持ったバットセクションは、5kgオーバーの魚と対峙する際においても、アングラーに安心感のあるファイトをもたらします。
ジグ&プラグともに比較的ウエイトを背負えるモデルでありながら、瞬発的なアクション時にはしっかりと入り込む柔軟なティップで、軽量ルアーも幅広くそして意のままに扱えるオールラウンダーアイテム。
特徴的な柔と剛によるダイビングペンシルの水絡みと、力強く軽快なジグ操作の演出、食い渋る状況においてこの相反する特性は、少ないチャンスを確実に掴むための大きなアドバンテージとなるでしょう。
全長:9.7ft
自重:296g
継数:2
適合ルアー:ジグ~100g、プラグ~60g
ドラグ:MAX6kg/45°
適合ライン:MAX#4
ガイドサイズ:10-10-10-12-16-20-25-40
フロントグリップ長:約20.9cm
リール取付位置:約49.7cm
重量バランス:リール取付位置中心より上へ約36cm
仕舞寸法:151.5cm
竿尻:ラバー
価格:52,800 円(税抜価格48,000円)
①ティップ:14.1cm
②バット:2.32cm
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旧ブルースナイパー(生産終了)
旧ブルースナイパー 95H ジグスペシャル
全長:9.5ft
自重:333g
継数:2
適合ルアー:MAX150g
適合ライン:#2-4
ガイドサイズ:10-10-12-16-20-25-40
フロントグリップ長:約21.8cm
リール取付位置:約49.7cm
重量バランス:リール取付位置中心より上へ約33.2cm
仕舞寸法:150cm
竿尻:ラバー
①ティップ:8.7cm
②バット:1.89cm
旧ブルースナイパー 100MH
全長:10ft
自重:310g
継数:2
適合ルアー:ジグ-100g、プラグ30-60g
適合ライン:#2-4
ガイドサイズ:10-10-10-12-16-20-25-40
フロントグリップ長:約21.4cm
リール取付位置:約49.5cm
重量バランス:リール取付位置中心より上へ約37.8cm
仕舞寸法:157cm
竿尻:ラバー
①ティップ:12.1cm
②バット:1.93cm
旧ブルースナイパー 95M
全長:9.5ft
自重:250g
継数:2
適合ルアー:ジグ-80g、プラグ20-50g
適合ライン:#2-3
ガイドサイズ:10-10-10-12-16-20-30
フロントグリップ長:約18.3cm
リール取付位置:約48.1cm
重量バランス:リール取付位置中心より上へ約37.4cm
仕舞寸法:150cm
竿尻:EVA
①ティップ:13.5cm
②バット:2.71cm
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ベンチマーク(表)
各モデルの特徴をお話しするにあたって今回もベンチマークテストの結果を表にしてみました。
ベンチマークテストの説明
ベンチマークテストってパソコンのCPUとかGPUの比較でよく聞くと思うんだけど、ロッドの比較という観点から勝手にベンチマークテストと名付けました。
※元々は測量で使われる言葉らしい。
ベンチマークの測定方法は以下の通り。
【測定方法】
1、ロッドの先端①に300gのウエイトを直接ぶら下げた場合、Aの部分が何センチ曲がるかを測定。
2、バット部分②に5000gのウエイトを直接ぶら下げた場合、Bの部分が何センチ曲がるかを測定。
通常のベントカーブはロッドを全体の曲がり方を見るけれど、それでは数値化したときにティップとバットを個々に比較しづらいため2つに分けました。
これってベリー部分を測定しないから正確に測定できないのでは?って普通思うよね!?
僕もそこが不安だったんだけど、実際にこの測定で近い数値が出たロッド同士を何本か実釣で比較したところ、キャストフィールや操作性は許容範囲と思えるくらいの誤差でした。
ティップに関しては仮に同じ数値だったとしても調子の違いで若干操作性が異なる場合があるけれど、何も情報が無いよりはマシくらいに思ってください。
ただ、全長や自重、重量バランス、リール取付位置が大きく異なるとキャストフィールや操作感も大きく変わってしまうので比較するにはある程度の条件が付きます。
【ベンチマークテストに関する注意点】
このベンチマークテストは素人のブログ主が趣味の一環で行ったものです。
測定に関する専門知識はなく、DIYで制作した簡易な装置を使っての測定のため数値に誤差が生じる可能性があります。
また、使用したロッドのほとんどが中古品であるため新品時とは異なる可能性があります。
ベンチマークテストの測定結果、数値は予告なく修正・変更する場合があります。
使用ソフトは2021/02までイラストレーター、2021/03以降はインクスケープを使用しており、新旧の表を見比べる場合は注意事項があります。詳細は下の記事をご覧ください。
やっと完成!新しいベンチマークテスト表についてお知らせ - 野良猫アニキの自由研究
【ベンチマークテストの目的】
測定したのはロッドの「硬さ」であり、「パワー」とは異なります。
一般的にロッドのパワーとはロッドが曲がることによって発生する反発力のこと。
対してロッドの硬さとは負荷に対して曲がらず真っすぐでいようとする抵抗力のようなものです。
魚を寄せたり浮かせるために必要なのはパワーと言われていますが、硬さを測定することでキャストフィールやルアーの操作感を比較・予想するのに役立つと思っています。
ただしベンチマークの数値が近いロッド同士でも調子の違い、ガイド、重量、ロッドの持つ復元スピードの違いにより実際の操作感が異なるケースがあります。
測定結果
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■2021/06/11
【重要!】下のベンチマーク表は新しいソフト(インクスケープ)で再作成しました。
やっと完成!新しいベンチマークテスト表についてお知らせ - 野良猫アニキの自由研究
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※縦軸のアルファベットと横軸の数字は表内で位置を把握しやすくするために打ったナンバーです。
※ロッド名、自重、ルアーウエイトを書き込むため文字を小さく、しかも英文字にしたら読みにくくなりました。
※特にスマホの方は申し訳ありませんが、画像を拡大(タップ)して見てください。
毎度のことだけど比較のためMCワークス、オリムピック、シマノ、ゼナック、テイルウォーク、メジャークラフトも入れてみた。
ブルースナイパーってどんなロッド?
実は地磯に持ち込んだことがないので堤防での印象になるけれど、
「張りが強く、めっちゃくちゃ飛距離が出せるロッド」
(新旧)ブルースナイパー100MHにPE1.2号、リヤバランスのメタルジグ(僕の場合はマルシン漁具 スロイダー60g)、ノットをガイドの中に入れない状態でフルキャストするとジグを見失うことが何度もあるくらい飛ぶ。
※新ブルースナイパー=17ブルースナイパー
ちなみに僕の出した飛距離は無風で120~135mくらい。
これは行きつけの防波堤でどうしても攻めたいポイントがあり、試行錯誤の末に行きついたタックルセッティングでした。
このおかげで青物が全く反応しない場合でも遠くにいる根魚(カサゴ、ハタ系、ホウボウ)やマダイ、イトヨリ、フエダイなどを釣ることができた。
パワー表記より張りのあるブランク
ベンチマークの結果を見ても分かる通り、ブランク(特にティップ)はかなり張りがある。
面白いのはルアーMAX140gのテイルウォーク マンビカVer2 100XXHと旧ブルースナイパー 95M(ジグMAX80g)の硬さが非常に近いこと。
※ただしロッド自重、リール取付位置、ガイド設定が大きく異なるため使用感は異なります。
また、新旧ブルースナイパー100MHとグランデージXD 100XH、コルトスナイパーXR 100XH-3の硬さが近いのも面白いね。
17ブルースナイパー100MHは旧100MHに比べルアーウエイトが20gアップしたけれど、ロッドの硬さは自体はほぼ同じ。
※「本当は旧ブルースナイパー100MHも120gのキャストができるんじゃないの?」って思ってしまうけどね。
硬さについてもう1つ。
メーカーのHPで17ブルースナイパー 97MMHの説明を見ると、
「MクラスのティップにMHクラスのバットを融合させた…」
とあるけれど、旧ブルースナイパー95Mのティップよりは柔らかく、新旧100MHのバットより柔らかいことが分かる。
まぁ、ロッド全長が100MHより短い分しなやかにしてバランスを取っているのかもしれないね。
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ブルースナイパーの注意点
先にも述べた通り、他のメーカーと比べ適合ルアーウエイトの割に張りのあるブランクなので使い慣れるまではロッドを曲げるのに少し苦労するかもしれない。
その分キャスト時のリリースタイミングもシビアになるので軽めのルアーを投げる場合はライントラブルに注意が必要。
※ただしMやMHと比べMMHは使いやすい印象だった。
それをきちんと曲げることができるようになれば抜群の反発力でルアーの飛距離を出せると思います。
ダイビングペンシルをきちんとダイブさせられるか不安を持つかもしれないけれど慣れれば可能。
モンスタードライブの記事で述べた例のアクションはやりやすいよw
操作が苦手な方はMMHを選ぶのがいいかも。
普段から張りのあるロッドに慣れている場合は問題無いと思うけれど、曲がるタイプのロッド、例えばダイワやシマノのM、MHクラス(コルトスナイパーXR、エクスチューンを除く)を使っている方がステップアップでブルースナイパーのMHクラスを選ぶ場合は使用感が大きく異なるので注意してください。
ブルースナイパーはおすすめか?
MHやHはロックショア用としては自重が軽くロッドに張りがあるので必然的に感度は高い。そういったところを重視するアングラーにはおすすめかな。
あくまでも僕の個人的な意見だけど、アピアのグランデージXDやゼナックのミュートスはヘビーなルアーのキャスト性や大物とのファイトを意識した造りに見えるのに対し、ブルースナイパーは大物とのファイトのしやすさは最低限確保しつつ軽さや操作性を意識した造りだと感じた。
操作性の良さというのは初心者でも扱いやすいという意味ではなく、シビアにルアーを操作したいという中級~上級者に向けたものではないかと。
逆にショアジギングを始めたばかりで堤防やテトラ帯で大物を狙いつつ、いずれは地磯デビューしたいって方なら17ブルースナイパー97MMHがおすすめ。
97MMHはブルースナイパーとしてはマイルドだし、パワーも十分。取り回しもすごくいいし、プラグも使いやすい。
ところで、旧ブルースナイパー時代、一部の掲示板で「ブランクが軽い分破断強度が低いのでは?」という噂があったけれど真相は不明。
17ブルースナイパーはブランクにNANOアロイが使用されているのでいくらかの補強はされているんじゃないかと思います。
※東レのナノアロイはクラックや破断に強いと言われているため。
ブルースナイパーを使わなくなった理由
やはり一番の理由は地磯へアプローチするため3ピースロッドがメインになったこと。春と秋のメインターゲットがブリよりもさらに引きの強いカンパチに移行したためフロントグリップがやや短いブルースナイパーを使わなくなったというのが主な理由です。
また、メーカーの説明を見るとMHのメインターゲットが中型青物なんだよね。
となると、僕がターゲットにしているサイズだとどうなのかなぁ...という疑問が湧いたのもある。
95Hは僕の使用目的から考えると少々短く硬すぎたw
※ただし激流ポイントでヘビージグメインの方にはおすすめです。
ルアーの飛距離は今でも重要なんだけど、大物を釣るため以前よりもメインラインが太くなり、リーダーも太くそして長くなったのでタックルバランス的にかつてのような飛距離は出せなくなりました。
また、地磯釣行が増えるにつれ、釣りのスタイルが「ルアーの射程距離を伸ばす」ことより「ルアーの射程距離へおびき寄せる」ことに意識を向けるようになったので、飛距離への執着が減ったことも手放した理由の1つといえるかもしれない。
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まとめと今後の記事について
ブルースナイパーの使用感ってヤマガブランクス特有ってことになるのかな?
他のメーカーには無い独特の味付けです。
ロッドの解説でよく聞く「ティップはしなやかだけどバットにはパワーを持たせました」という言葉がブルースナイパー(MMH以外)には当てはまらない気がするw
バットパワーはもちろんだけど張りのあるティップで積極的に攻めてください!的な雰囲気が漂う。
十分なパワーを持ちつつも操作性の良さを生かして技で勝負したいアングラー向けなんじゃないかなぁ...
(と言ってみたものの当たっているのか不安w)
もっとじっくり検証してから記事を書きたかったんだけど、2020年はコルトスナイパーXRやオリムピック 19リモート、メジャークラフトのファーストキャストの検証があったので十分使い込むことはできませんでした。
なので僕の感想はあまり鵜呑みにしないでくださいw
今後の記事は釣果があれば釣行記録、釣果が無ければ堤防で使うロッドについての記事を書こうかなぁと思っています。
今日はここまで。
(≡ΦωΦ≡)ノシ ダスビダーニャ